「公園に遊びに行ってくるね!」と小5五女と小3六女が声をかけて来た。
17:00には家にいるように帰ってくるね、というのでその隙にお買い物を済ませてしまおう、といつものスーパーに出かけた。
日曜日の少し早めの午後、店内は家族連れが多くみられ
小さな赤ちゃんを抱っこしながら歩く若いお父さんや
お揃いの愛らしいお洋服に身を包んだ幼い姉妹とおじいちゃんおばあちゃんと思しき家族もいて
みんな、何処かウキウキしたような面持ちであれこれ買い求めていた。
平日の陽が落ちる頃、店内を慌ただしく歩き回る事務服の女性や
半額のお惣菜とビールだけがカゴに入っている中年の男性達が
疲れた顔で歩き回るいつもの風景とはなんだかちょっと違って
いつもなら馴染んでいる自分が何処かよそ者めいているなぁとかかんじつつ。
そこへひときわ浮き足だった女の子二人と男の子ふたりの組み合わせが現れて
女子達があーだこーだ指図しながら買い物カゴにお野菜だのお肉だのをどんどん入れているのが見えた。
こんな日常があふれる場所には些か不釣り合いなやり過ぎのメイクと渾身のおしゃれな格好
男の子達ふたりがそれを自分の彼女が可愛くてたまらないという様子で眺めながらゆっくり後をついて歩いている。
ふだんはご飯、作らないんだろうなぁとぼんやり会話を聞いていると
それでもしっかりいっちょまえなことを言ったりしているのはおかあさんの言葉の受け売りなのかなと微笑ましくなる。
わたしもまだずっと若いころ好きな人と一緒に餃子を作っていたら
そのひとのお父さんに「おままごとみたいで楽しそうやなぁ」と見守られたのを思い出した
いつかそれが彼女たちにとって”つまらない日常”になってしまいませんように。
彼にちょっとでも良いところを見せたくて頑張ったこと
ずーっとそんな気持ちが続きますように。
相手が変わってしまった、とお互いに詰るのは寂しすぎるから
おじいちゃんおばあちゃんになってもずっと仲良しでいてね
そんな思いでお店を後にして家路を急ぐ。
さ、今夜も美味しいご飯をたくさん作るよとキッチンに入ると
む。ナニコレどうしてお弁当箱が出てるの?
先週はおかあさんご褒美ウィークでお弁当なしだったのにおかしいでしょ!
すると五女と六女がやってきて
「オニギリ作ってピクニックしてきましたー!」と言う。
へ?オニギリ?
「うん!ママみたいにゴマと塩昆布のオニギリに梅干し入れて公園に持ってったの!」
はあ、どうりでやたら荷物が大きかったわね。
「オニギリを木の昭和のお弁当箱(わっぱのこと)に入れて、お茶も持って行って最高だったよ!」
海苔もちゃっかり巻いてチーズとハムも持って行ったんだそうです。
完璧か(笑)
六女は最近はお皿洗いもするし、ご飯もスイーツもちゃっちゃと作れるようになりました。
赤ちゃんだったのにみるみる成長しちゃって寂しいくらい。
そのうちいつの間にか恋をして結婚したりしておかあさんになるのでしょうね
全てのひとがみんなそれぞれ誰かの幸せの根拠となりますように。
それぞれがいつも自分らしく自由に誰かと出会えるようにと心から祈る、そんな夜。