子ども達は資源。
力強く、多様性に満ちています
山をこよなく愛するひとがいます
そのひとは、日本固有の本物の雑木林こそが豊かさの象徴であると言い
かつ、それはもう殆ど何処にも無いと憂いていました
ひとにとって都合良く手入れされ
下草が刈られ開墾されて
もともとはそこになかった樹木が植林される
目に見えないレベルの生態系が崩れ
目に見える小さな生き物達のバランスが崩れ
大きな動物達は害獣と呼ばれ始めひとがそれを殺す
森だけではなく
世界のあらゆる資源がでたらめに荒らされ
気象も海も大気さえ回復できないほどに壊れているそうです
そして、ひとは最後の資源である子ども達も壊そうとしています
しかもそれは驚くべきことに
戦火の絶えない地域で、でも
貧困極まる国で、でも
識字率の低すぎる場所で、でもなく
わたしの家で…つまり
あなたのお隣の家で毎日続けられています
子ども達は”つまらない大人”のミニチュアになりかけています
夢を語ろうとすれば「でもムリじゃね?」と真顔に戻り
あれをするには道具が足りない、ひとが足りない、お金がない、と
“無いもの”を数え上げるのにいとまがありません
壁にぶち当たるどころか
遥か遠く、まだ朧げでしかないそれの
輪郭が顕れる前に意気消沈してしまいます
「やっぱり、ダメっぽい」
あっそう。
じゃ、そのままでいなさい。
スマホ片手に世界を見たつもり
残酷なニュースを覗き見て
自分の身の安全は確保出来たつもり
くだらないフェイクニュースに熱をあげて
誰にも聞こえやしないシュプレヒコールを仮想空間に書き込んで孤独をごまかす
そのままで、どうぞどうぞ。
さあさあ。
わたし達は行きます
まだひとの手の届いていない薮の中へ。
前へ前へと進もうにもそうは簡単に通しませんよと
お天道さまがわたし達の本気を試そうとしているようです
あなたは資源です
だから聞かせて欲しいのです
あなたの「1+1」の答えを。
どんな答えでも良い。
1+1=黄色、でも良い
1+1=くまんばち、でも良い。もちろん
1+1=2だと思うのならそれで良い。
なぜ、そうなのかを真摯に語りなさい
そして、大人を納得させられるようになりなさい
大人を批判するのではなく知り、攻略しなさい
社会を恨むのではなく、隙を突いて一点突破しなさい
産まれた時代を呪うのではなく
どこまでも誇り高く、その泥の中に
あなたのありのままの姿で立ちなさい
なりたい大人に、あなたはなれる。
そして次の子ども達を
今度こそあなたが育て
素晴らしい世界を創り出すことが出来ます
あなたがそれを望むのなら。