あらいやだ
あらいやだ

あらいやだ

わたしったらやっぱりとてつもなく可愛いんだわ…(黙らっしゃい)

今日、あまりにもボサボサ汚れのひどい愛車さんを
洗おうか洗うまいかと迷っていたけれど
ええい、ままよ!と洗車カードを購入して
洗車機にぶち込んで来ました
(愛する車ちゃんを手洗いするのがデフォだというあなた!さすが!偉い!)

でね、正直なところ拭き上げるのもメンドクセーだったのですが
水垢がついたらイヤだしー
久しぶりだからキズが入っていないかも点検しようかな、ってなことで
いつも通りもくもくと拭き上げていましたの。

そしたらさ、隣に停めてた車の陰から誰かがわたしをジーっと見てる。
は?だれ?何事?
あからさまに怪訝な顔をしてもまだ見てる。

おい!じじい!なに見てんだこんにゃろう!
…だなんて言わず
まるで窓のこっちとそっちで睨みあうにゃんこのようにじーっとしていたら
なんとそのじじい…いや、おじいさん…うーん。ま、そのひとが
すごーくか細い声でね、言うの。「な、なおちゃん?」

はい?

 
excuse me?

一瞬なぜかわたしもたじろぐ。え?な、なおちゃん?
努めて内心の動揺が伝わらぬようにと細心の注意をはらいつつ記憶のページを、これでもかという速度でめくる。
いや…そんな文字は何処にも無い。(あたりまえ)

ハンドルネームは嫌いだし、高校生の頃先輩に無理やりつけられた変なあだ名はあるけど
それだって一応は名前から想起されるものであって、なおちゃん、ではない。
うむ。わたしの名前のどこをどうしたってそんなふうにはならぬ。
つまりこの好々爺は完全に人間違いをしている。
だから次の瞬間わたしは言ったのであーる
「ひと違いですね」
無愛想にならぬギリギリの線を突きつつ、それでいてはっきりとした否定が伝わる程度に。

こりゃ久々わたしの対人スキルの精度が試されているわ…
だいたい、そもそも他人なんかドーデモヨーな性格であるのに
なるたけ印象に残りたくはない、という小心者でもあって
だからこそこんなマンツーマンの場面は穏便にいなしたい。

だがしかし相手はさすが海千山千のじいさま。
「あいた、ほんならあんたなおちゃんじゃねえんかえ?」
ほんなら?
ほんならってなに。

いやまてよ?もしかするとここは己の記憶力の正当性を主張し合う場なのか?(そんなわけない)

「違います」

じいさま、耳をかっぽじって良く聞きなー、と最後通告をしたつもりがじいさまときたら。
「あら、そうかえ。今までなおちゃんやない?とか聞かれたことは無いんかえ?」
…しつこいな。

挙句、じいさまは自分の携帯を出してきて
ほれ、見てみんさいと画面をわたしに差し出しやがりまして。
そこに微笑む”なおちゃん”であろう女性。アンタも良い迷惑よね(小声)
まてまて、そんなに勢いづいて近づけたら見えるもんも見えんでしょ(老眼エ)

「いやー本当にそっくりやわ!行きつけの店のママに!」
…。
ああ、まあ。目が二つで鼻と口があるよね…ははは。
って、その程度。

「あんた、今から飲みに行かん?会わせてやりてえわあ」
…いや、わたしお酒飲まないんすね。
「え、なにえ。いかにも飲みそうに見えるけどな、ほんとな?飲まんのかえ。」
…飲まないですね。
「そっかーじゃあLINEでも交換せん?」
…しません。

えー、なんでかえー
良いやない、何処か遊びに行かんかえー

しつこく食い下がるじいさまをなんとか宥めんと
はいはい、いつかまたどこかでお目にかかれましたらばその時またお話しましょ…と
とっとと車に乗り込みぶわわんと発進するわたしなのでした

家に戻って子ども達に話すと
え、すごいじゃん!ナンパ!と皆で大笑い
…あら、いやだそんなこと?
じいさん、すまんのう疎くてwww

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